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相続財産の確定作業

相続手続きにおいては、遺された遺産のリストを作成することが必要です。例え遺言が存在する場合でも、故人が失念している財産や負債があることも考えられます。

特に負債にあたるものは要注意!

遺言書も遺産リストもない場合は、相続人が被相続人の財産と負債を調べなくてはなりません。

まず手始めには自宅に保管してあるはずの不動産の登記簿謄本や権利書、預貯金や株券の証書などを探します。 次に良く出入りしていたと思われる金融機関、郵便局、証券会社、農協等金融機関への照会も必要になりましょう。

遺産リストの作成は、遺産分割協議の土台になるもので、その後の相続税申告の必要があるか否かを判断するにおいても大事な資料となりますから、できるだけ早めに、しかも正確に作成する事が肝要です。

相続財産の範囲

不動産
・・・
土地、家屋、農地、山林など
動産
・・・
現金、預金、自動車、家具、貴金属、美術品など
債権
・・・
死亡診断書、死体検案書
無体財産権
・・・
借地権、借家権、貸金債権、売掛金債権、有価証券、電話加入権退職金、被相続人が受取人となる生命保険金請求権など
裁判上の地位
・・・
特許権、著作権、商標権、意匠権など
契約上の地位
・・・
 
債務
・・・
借入金、損害賠償、住宅ローンの残債務など

 

相続税申告では、「金銭に換算できるすべての財産」を対象としますから、土地や建物からテレビや家具、果ては庭や果樹園の植栽まで、あらゆる財産が対象となります。

土地は所有しているのか借地なのか、他人に土地を貸していないか、なども調べます。 これらの財産は、土地登記簿謄本や固定資産税評価証明書など、所有権を示す書類は大事に保管されているでしょうから、それらを手がかりにして調べることができますが、分割協議に際してはその評価を行なうに際し現地調査も必要となります。

また、現役で働いていた企業人の場合は、死亡退職金・功労金などの支給額など、企業から連絡があるはずですから、それらも遺産リストに加えます。

さらに、個人事業をしていた場合は、事業用の設備や器具等もリストアップします。 不動産収得や事業用の借入金残高、あるいは他人への貸付金や売掛金の存在も調べます。

こうした作業で見落としやすいのが、生前贈与財産です。

税法上では相続開始の3年以内に贈与した財産は、相続税申告の際にも相続財産に含めることになっていますから、贈与の資料や申告書などから確認が必要です。

また分割協議に際しては生前に特定の相続人が受けていた特別の利益(特別受益の項で詳述)を相続財産に持ち戻して公平を図る制度もありますので、これらについても調査は必要となります。 この点はしばしは「争族」の原因になり易いところですので、慎重に調査と評価が必要となります。

相続財産調査で漏れた場合にしばしば大変な問題になりうるところが債務(借金)です。 相続放棄の項で詳述しますが、故人も中々表沙汰にしたがらない借金問題ですから、後で相続放棄が必要と判明しても、相続放棄手続きの期限(3ヶ月:熟慮期間)を経過した後では、通常は放棄はできませんので、この点も慎重な調査が必要です。

相続法務センターは遺産分割、遺言作成、相続放棄、相続事業承継対策など、さまざまな相続に関する法務手続をサポートいたします。

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