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遺言作成のすすめ

遺言書作成などを奨められたりすると皆さんは

「縁起でもない ! 」 「まだ早い」 「大して財産があるわけでも無いのに周囲から笑われる」 などとお考えになったりしませんか?

俺に早く死ねというのか?という顔をされたこともありました(笑)。 

未だにドラマの中の自分とは縁遠い世界の事とお考えの方も少なくないようです。特に地方部では顕著のようです。

しかし一度冷静に御自身の家庭状況・環境を見直してご覧になれば、現実はそうではなく、意外に貴方にとっても身近な問題である場合も少なくないようです。
ご自身の万が一の事など考えたくないと言う心理はどなたも一緒。
ですが皆さん生命保険に入られているでしょう。これも万が一の時に際して、あとに遺す家族の事を心配しての事のはず。

この事と同様に親族関係を今一度見渡して相続問題にも配慮をしてみる事をお奨めします。

遺言書作成が望まれる場合

子がなく、配偶者と親か兄弟姉妹が相続人

子供がいない場合、相続人は両親が健在であれば両親と配偶者(配偶者2/3、両親1/3)になり、両親が死亡している場合、被相続人の兄弟姉妹と配偶者(配偶者3/4、兄弟姉妹1/4)になります。

もちろんトラブルがなければいいのですが、嫁姑の確執など配偶者と他の相続人間には何かとすっきりしない関係が有るケースが多いようです。

また同じケースで逆の立場からこのような考え方もできます。
子供が無く、その家系の後継者が先に死亡した場合、その後(その家に嫁いできた)配偶者が死亡することになりますからその段階では元々その家系の財産であったものが大方配偶者の家系へ移転する事になります。
財産の多い旧家などではこのような事態が起こる事は、その分家の人々にとって何とも耐えがたいのも現実ですね。

このような事も想定してご自身に万が一の事が起こった場合の財産の行く末についても是非に考えておくべきなのです。

配偶者に離婚相手との間の子供がいる場合

ご主人に先妻との間の子供がいる場合、(先妻の元に残していても)ご主人の相続人は先妻の子と現奥様、そして、奥様とご主人にできた子供になります。

最初に奥様がお亡くなりになられた場合、遺言がなければ奥様自身の財産は法定相続分の1/2がご主人に相続されます。
その後、ご主人が亡くなればその財産の一部が先妻の子供に流れてしまう可能性があります。
ご主人にとっては実の子でも、奥様にとっては全くの他人。財産を相続させたくないのが現実の心情は当然と言えます。

このようなときは、自分にもしもの事があってもご主人には相続させないような予防対策も必要。
ご自身の子供に全財産を相続させれば先妻の子に財産が移転する可能性は低くなります。

相続人同士が不仲の場合

事実上離婚状態で配偶者に多くを相続させたくない 等の場合

内縁の妻や認知した子どもがいる

子の中で特別に財産を与えたい子がいる

事業の後継者を指定しておきたい

相続権のない孫や兄弟姉妹に遺産を与えたい

生前世話になった人に遺産の一部を贈与

子供の嫁に財産の一部を与えたい

遺産を公益事業に役立たせたい

これらに該当するケースで、「遺言書さえあれば」「適正な遺言書の書き方を御存知であれば」と悔やまれる、悲惨とも言える事例も全国から寄せられた御相談の中には少なくないのです。

さらにはせっかくの遺言書の存在にも関わらず、相続発生後の取扱が不適切であった為に故人の遺志が活かせなかった例もあります。

相談をお受けするこちらもまさに痛恨の極みでありました。

人間何時何処でどうなるかわからないのが現実、と言うのは皆さん認識していらっしゃる。
しかし本当に理解していると言うのは、その万が一への対策が出来ている事を言うのでは無いでしょうか?
一度作成した遺言でも、事情の変化により内容を変更したいときは何時でも可能です。
従って「もしも」の対策としては、早すぎると言う事は決して無いのです。
また遺言は決して墓場への身支度では有りません。むしろ「もしも」の時の不安要因を取り除き、安心を以って以後更に活々と前向きに生きていく為のツールなのです。

遺言できること

遺言書に書く内容は自由ですが、法律的に有効な民法上の行為は次の10種類に限定されています。

  • @ 認知(民法781条2項)−婚姻外で生まれた子供との間に、法律上の親子関係を創設する行為
    A 遺贈(民法964条)と寄付行為(民法41条2項)
    B 未成年後見人(民法839条1項)および後見監督人の指定(民法848条)
    C 相続人の廃除(民法893条)または廃除の取消し(民法894条2項)
    D 相続分の指定または指定の委託(民法902条1項本文)
    E 遺産分割の指定または指定の委託(民法908条)
    F 遺産分割の禁止(民法908条)
    G 相続人相互の担保責任の指定(民法914条)
    H 遺言執行者の指定または指定の委託(民法1006条1項)
    I 遺贈減殺方法の指定(民法1034条)

遺言の形式

特別方式

普通方式による遺言ができない特別な状況事情の場合
(ここでは省略)

普通方式

自筆証書遺言

遺言者が自分で筆をとり、遺言の全文・日付を自書し、署名、押印をすることによって作成する方法です。
それぞれの要件は非常に厳格で、ワープロでの作成や、日付を年月日までが特定できるように記入しない場合などは無効となります。
(例えば「○年○月吉日」は不可)ので注意が必要です。筆記用具や用紙には特に制限はありません。
なお、執行のため裁判所の検認が必要となります。

公正証書遺言

遺言者本人の口述に基づき、公証人が遺言書を作成する方法です。
公証人が遺言者の口述を筆記し、これを遺言者および2人の証人に読み聞かせ、または閲覧させます。その筆記が正確なことを承認した後、遺言者・証人が各自署名・押印し作成されます。
適格で安全な遺言書を作成できるますが、費用は余分にかかります。

秘密証書遺言

内容は秘密 にして遺言書を作成する方法です。
まず、遺言者が遺言書に署名・押印し、その遺言書を封じ、遺言書に押した印鑑で封印します。
それを公証人1人および証人2人の前に提出して、自己の遺言書である旨および住所・氏名を申述します。
さらに公証人がその日付および申述を封紙に記載した後、公証人・遺言者・証人が各自署名・押印することによって作成します。
遺言書を封印してから公証人へ提出するので、内容に関しての秘密は守られる反面、その内容が不適格であるために結局無効となってしまうといった恐れもあります。
なお、執行のため裁判所の検認が必要となります。

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